谷内六郎〈週刊新潮 表紙絵〉展
「コラージュで広がる世界」

【概要】1956(昭和31)年の『週刊新潮』創刊より1981(昭和56)年にこの世を去るまで、谷内六郎が描いた表紙絵の数は1,336点にのぼります。当館では、毎回テーマを設けて、年4回の展示替えを行いながら、谷内六郎の表紙絵の世界をご紹介しています。 令和元年度第4期は、「コラージュで広がる世界」と題して、紙や砂、レース、網など身の回りの様々な素材を画面に貼り付けた表紙絵をご覧いただきます。
「コラージュ」とは、フランス語で「糊による貼り付け」を意味し、美術の分野では、コラージュは本来対応関係のないイメージを結びつける技法を指します。1910−11年頃、ブラックやピカソが始めたキュビスムの表現技法にパピエ・コレ(貼紙)があります。対象を抽象的な線の要素に解体して描いたキュビスムの画面に現実感と日常性を回復させるため、新聞紙や切符、模造紙、羽毛、砂、針金などを貼り付け、新しい造形効果と物質感を導入しました。コラージュはパピエ・コレの発展形で、ダダやシュルレアリスムの前衛芸術家たちが作品制作に積極的に取り入れました。
週刊新潮表紙絵での素材の貼り付けは画面に立体感や物質感をもたらしている点でパピエ・コレに近いといえますが、タイトルにはより一般的な「コラージュ」という言葉を用いました。様々な素材を画面に張り付けることで生まれる表現上の効果に加え、組み合わせの意外性から生まれるユーモアをぜひ味わってください。

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